英語を勉強している社会人の方からよく、ワーキングホリデーに行きたいけど、戻ってきてその後が心配、仕事が見つからなくなってしまうのではという不安があって踏み切れない、という相談を受けます。大学への留学などではなく、仕事を辞めて、ワーホリで海外へ行くと、帰国後のキャリアに不利なのでしょうか。今回は社会人の方がワーホリから帰国をすると、その後の就職にどのような影響が出るのかについて考えてみました。
ワーホリだとその後の職歴に不利?
よく心配されるのが、ワーホリだと行った期間が空白期間となるので、帰国後の転職活動に不利になるのでは、という声です。心配性な方だとワーホリのせいで、一回仕事を辞めて離職期間が長くなってしまうと、社会のレールから外れてしまい、一生正社員の仕事が見つからなくなるんじゃ、なんてことまで相談されます。
ワーホリに行く人は基本20代で、遅くても帰国時に30歳そこらなんだから、そんなに心配しなくても大丈夫ですが、心配になる気持ちは確かにわかります。
確かに、私も海外に行く前に何度か言われたのが、ワーホリだと英語を勉強しに行っても適切に評価されない可能性があるよということでした。留学なら大学で勉強したという肩書きができますが、ワーホリだと所詮ワーキング「ホリデー」だし、フラフラ遊んでたんじゃないの?みたいな扱いを受けるかもしれないということでした。日本は空白期間に対して厳しいイメージがありますからね。
というわけで、実際に私が帰国後に転職活動をして、ワーホリという職歴の空白期間がどう判断されたのか、感じたことを書いていきます。
実際、帰国後の転職活動はどうだった?
私は1年間カナダにいき、27歳で日本に帰国しました。職歴ですと1年ちょっとの空白です。
転職では10社程度受けて面接まで行ったのは半分、受かったのは2社だったと思います。年齢が27歳だったということもあるかとは思いますが、実際に活動してみて感じたのが、転職に必要なスキルを身につけに行ったんだということが伝われば、ワーホリをした事実そのものはマイナスにはならない、むしろ英語を必要としている企業など、受ける会社によってはプラスに働くこともあるというのが感想です。
確かに大学へ留学してたという方が優秀に聞こえる気がしますが、ワーホリだからといってマイナスに判断されるってことは私の場合はありませんでした。
どこの企業でも面接に行くと、「ワーホリ行ってたんだ、じゃあ英語を使う業務は大丈夫かな?」とか、「去年は何してたの?あ、ワーホリね。それじゃあ1年空くよね。」くらいのあっさりした感じで、意外と離職期間が1年あることはつつかれないんだなと思いました。むしろTOEICの点数などを伝えてどれくらい上達したかがわかれば、ちゃんと評価してもらえてる印象でした。
特に英語が必要な企業だと、ビジネスシーンで英語が使えるかをみてくるので、ワーホリで仕事をしていたことをうまく伝れたらプラスになると思います。ちなみに私は現地の仕事でビジネスメールを作成していたことや、電話のやり取りをしていた点をアピールしました。
要は、自分のしたい仕事をするために、海外生活で学ぶことが必要だったという筋が通っていれば、海外生活の形態はなんでもいいのかなと思います。
私は最終的には、英語教育の会社を受けたので、自分が海外で勉強することで、人が英語を話せるようになる過程を学ぶことができたと話し、今の仕事をするにいたりました。
こんなことを面接では聞かれた!
面接では色々なことを聞かれますが、やはり求められるのが、ワーホリ後の結果です。実際留学、ワーホリを通して得た力や何なのかは当然ですが聞かれます。自分が得たと感じたもの、目に見えるテストのスコアなどを確認されます。日本企業だとテスト結果はTOEICのスコアで伝えてあげるとわかりやすいでしょう。
あとはなぜ仕事を辞めてまでワーホリに行ったのかを聞かれます。ここはうっかりネガティブな理由を言わないようにしましょう。最近は少なくなりましたが、ワーホリのイメージを海外で遊んだり放浪したりすること、ってイメージを持っている人もやはりいます。仕事が嫌になったらまた海外に行くんじゃないかとか思われてたら困りますからね笑
自分は遊びたくて海外に行ったんじゃないんだよ、今後自分のお仕事のキャリアを積むにあたって、英語や海外で学ぶことが必要だから行ったんだよ、現地ではこんなことしてがんばった結果、テストスコアもこんくらいになったよ、っていう流れで伝えられることが大切です。本当は遊び目的に行ってたとしても、そこは内緒にしておきましょう笑
あと意外と言われるのが、自己紹介や志望理由などを実際に英語で喋ってみて、ということです。このパターンも何社かあったので、面接の定番の質問は英語でも何か言えるように準備しておくと良いでしょう。
ワーホリ後、待遇面でキャリアアップするの?
待遇面(給料や福利厚生などですね)でのキャリアアップですが、これは英語ができるようになったからといって、必ず良くなるとは言いかねるところがあります。
今は話せる人は多いので、英語だけできても人材としての希少性が低いのです。普通に転職しても給与の待遇が良くなるとは限らないですし、英語さえ覚えれば人生バラ色というわけには残念ながらいきません。
ただ、給与面はともかく、自分の憧れていた仕事が英語に関わるものであれば、海外で勉強してくることで、帰国後に掴めるチャンスは大きくなると思います。
またそもそものご自身の仕事の専門性が高い方であれば、英語ができるようになることで、より人材としての希少性が上がり、キャリアアップが見込めるでしょう。
外資系の企業への転職が待遇アップのチャンスあり
ワーホリ経験を活かしてキャリアアップを狙うなら、日系の企業だけでなく、外資系の企業への転職を狙うことがぜひお勧めです。
外資系であればワーホリ前に働いていた仕事内容と、ワーホリで身につけた英語力の両方をアピールできるため、比較的簡単にキャリアアップが狙えるからです。
外資系は、日系の企業よりも給与体系が良い会社が多いです。また一口に外資系と言っても求められる英語力も会社によってかなり差があります。社内メールのみ英語とか、普段は日本語でやりとりできるとか、ベラベラ話せるレベルで英語ができなくても、採用してくれる会社が結構あるのです。
また外資系はドライで、優秀でないとすぐクビになるなどの心配をされる人もいますが、拠点が日本にある以上、日本の法律にのっとって働くので、海外ドラマのように簡単に解雇されたりすることはありません。
外資系=敷居が高いというわけではないので、安心してチャレンジすると良いでしょう。ワーホリで覚えた英語をその後も上達させられますしね。
外資系企業を受けるなら、通常の転職サイトよりも、下記のエンワールドジャパンなど、外資系転職に特化したエージェントを利用することがお勧めです。
上記で登録をすることで、キャリアアドバイザーが無料で面談をしてくれます。まずは面談で自身の英語レベルや希望の条件を伝え、アドバイザーの方から自分にあった企業を紹介してもらうのが良いでしょう。
まとめ
今回はワーキングホリデーに行くと、今後の自身のその後のキャリアにとって不利になるのか、ということをまとめました。
英語を使う仕事を希望する方にとっては、大学への留学でもワーホリでも、きちんと上達が見えれば問題ありません。ワーホリだと現地で仕事もできますので、英語でのビジネス経験など、アピールをしやすい点もあります。
また外資系などにチャレンジすることで、帰国後のキャリアアップもしっかりと狙えます。帰国後はどんなキャリアを歩みたいのか、事前にイメージをしてワーホリにのぞめると、価値ある時間を過ごすことができるでしょう。