今回は英語の受動態について解説していきます。主語を変えて受け身の文を作ることができるのですが、どのようにして文章を作れば良いのでしょうか。受動態の基本の作り方、動詞の過去分詞の形、疑問文や否定文などをまとめてみました。
受動態とは
受動態とは一体何のことなのでしょうか。簡単にいうと「~はーされます。」という受け身を表す文章のことです。
例えば
「私がこの歌を作ります。」という文章があったら、
「この歌は私によって作られました。」という文章が受動態の文章となります。
多くの場合は主語を人から物に変えて作る形をとるので、視点を変えて文章を作ることができます。ちなみに通常文である、「私がこの歌を作ります。」というような「~はーする」の文章は受動態に対して、能動態と呼んでいます。
受動態の作り方
英語でこの受動態を作る際、基本の文章の構成としては
「主語+be動詞+動詞の過去分詞+by 人」
という形で表現することができます。
例を挙げてみましょう。先程の
「この歌は私が作りました。」
という文章ですが、能動態、通常の文だと、主語は作った人、つまり「私」になりますので、
私はこの歌を作りました。
I made this song.
という言い方をしますが、
受動態だと
This song was made by me.
となります。
能動態の文章中の、目的語にあたる部分「This song」が主語になっていますね。
この「This song」の後に受動態の場合は、ただの動詞ではなく、「be動詞+動詞の過去分詞」を置くというのが特徴です。
be動詞は過去形の「was」を、その後ろに動詞「make」の過去分詞「made」を置いて、動詞を構成しています。本来、動詞は一つの文章に一つというルールですが、動詞を過去分詞に変化して使うことで、be動詞と一般動詞を一緒に並べることがOKになります。
最後にもともと主語だった「私」ですが、byとセットにして、文章の後ろに置いてあげると「私によって」という形で表現することができます。小さい頃、手紙を友達に書くときに「by誰々」なんて書いてたりしましたよね。その使い方です。
これを書くことで、誰がその動作をしているのかを明確にすることができます。この「by」以下は無くても文章自体は成り立ちます。
ちなみに「私」ですが、主語は「I」ですがこれは「私は」という主語専用の言い方ですので、byの後ろに使うときは「me」に変えなければなりません。
受動態はこんな時に使える!
受動態は、動作を受ける側が話題の中心となります。それに対して能動態は、動作をする側を話題の中心にします。会話の中でどちらを話の中心にしたいかによって、能動態か受動態の文章を作ると良いでしょう。先ほどの例文の場合、「私」をあくまで話題の中心にするなら、主語は「私」が良いでしょうし、「歌」について話したい場合は主語を「この歌」にするべきですね。
また、主語が誰なのか不明確な時や、主語を人にすることで文がくどくなるときは受動態が便利です。例えば
昨日そのニュースは読み上げられた。
なんて文章を言いたい時、主語がちょっと微妙ですよね。キャスターの誰が読んだのかはわからないし、そもそもニュースが読まれたことが大事であって、誰が読んだかは重要ではありません。こんな時は、
The news was read yesterday.
そのニュースは昨日読み上げられた。
なんていう風に受動態を使って書くことでスッキリした文章になります。能動態にすると主語が不明確な時などは、受動態を覚えてこくと便利です。
過去分詞とは?
受動態の文章の作り方の中で、「過去分詞」と出てきましたが、過去分詞とは一体なんなのでしょうか。
過去分詞とは動詞を変化させた形です。動詞には「原形→過去形→過去分詞」と変化する形があり、これは知っておく必要があります。動詞の原形は基本的に一つの文章に一つしか置けないのですが、動詞を過去分詞に変化させることで、重ね使いがOKになります。
一つ一つ覚えるのは最初は面倒なのですが、これは暗記をしていかないとなりません。ただある程度覚えると、初見の動詞でも自然と変化の形がわかるようになってくるので、そこまで心配しないで大丈夫です。
この動詞の変化のルールですが、変化の仕方が、
規則動詞
不規則動詞
の二つに分かれます。
規則動詞とは、動詞の原形の語尾にd,edをつけることで変化の形を作ることができます。また過去形も過去分詞も同じ形になるという決まりです。これはパターンを覚えてしまうと楽ですね。
原形→過去形→過去分詞
play→played→played
原形→過去形→過去分詞
propose→proposed→proposed(提案する)
とかですね。
語尾は変化しますが
原形→過去形→過去分詞
study→studied→studied
なんてのも規則動詞の変化です。
それに対して不規則動詞は変化に決まったルールはなく、自由な変化をします。これは覚えないとどうしようもありません。ただ代表的な動詞の変化の形を覚えておけば、そこまで戸惑うこともありません。
こちらもいくつか例を挙げますが、例えば先程例文で出た「make」は
原形→過去形→過去分詞
make→made→made
なんて変化をします。
他にも
原形→過去形→過去分詞
give→gave→given
というように全部変化をするようなものもあれば、
原形→過去形→過去分詞
put→put→put
など、原形→過去形→過去分詞と全然変化をしない動詞もあります。
受動態の疑問文・否定文
疑問文はbe動詞のルールと同じルールです。be動詞の部分を主語の前に置くことで、作ることができます。
English is spoken by many people.
英語はたくさんの人によって話されている。
Is English spoken by many people?
英語はたくさんの人によって話されていますか。
と主語とbe動詞をひっくり返すだけで大丈夫です。
否定文もbe動詞のルールと同じで、be動詞の後ろにnotを置くことで作れます。
This note was bought by him.
このノートは彼に買われました。
This note wasn’t bought by him.
このノートは彼に買われませんでした。
となります。これはシンプルですね。
まとめ
今回は英語の受動態の基本的ルールや過去分詞についてまとめました。受動態は、通常だと目的語にあたる部分を主語にして、文章を作る文法です。主語がよくわからない時や話題にしたいものをダイレクトに主語として置くことができるので、覚えておくと便利です。