英語を勉強していると」使役動詞という言葉を聞いたことはありませんか。人に何かをさせる、してもらうという表現をするときに使う文法で覚えておくと非常に便利です。今回は英語の使役動詞の作り方についてまとめてみました。
使役動詞ってなに?
使役動詞は「人に~をさせる」という訳になり、誰かに何かをさせたり、またはやってもらうときにこの言い方を使います。
例えば「母は私に宿題をさせる」というような表現で、自分はやりたくないんだけど母に無理やりやらされる時に、この使役動詞という形を使って書きます。
使役動詞の主語は行為をさせる人になります。上の文章だとお母さんが主語になりますですね。
使役動詞の基本の作り方
それでは使役動詞の文章の作り方を見ていきましょう。
使役動詞は「主語+使役動詞+人+動詞の原形」の形で作ることができます。
通常一つの文章に二つ目の動詞を置くときは「to+動詞の原形」とするのですが、使役動詞は後ろに来る動詞は原形にする、というルールになっています。
使役動詞として使う動詞は、主なものとして「make」 「let」「have」がきます。
それぞれニュアンスが違い
・make+人→「人に無理やり~させる」
・have+人→「人に~をしてもらう」
・let+人→「人が~することを許可する」
というような訳になります。
使役動詞の難しいところとして、英文を作るにあたり、誰が主語になって、人の部分にどっちを置くんだっけ、となりやすいのですが、後ろの「人」の部分に来る人が「動詞の原形」にあたる行為をする、ということを覚えておけば混乱しません。
make+人「人に無理やり~させる」
「make」は「人に~させる」という訳となります。人に無理やり何かをさせる時に使う動詞で、使役動詞の中でも一番定番の動詞です。
使役動詞という名前は付いていますが、実際に強制的に何かをさせるのは実はこの「make」だけで、あとは許可だったり、お願いしてやってもらうというニュアンスになります。
文章の作り方ですが、先ほどの「母は私に宿題をさせる」、宿題をするのは誰かを考えましょう。そうすると、私に行為を強いるのは「私の母」、実際に宿題をするのは「私」ですので「人+動詞」の原形は、「me do homework」となりますので、
My mother makes me do homework.
という形になります。
have+人「人に~をしてもらう」
haveは「してもらう」という訳し方をします。「make」が無理やりさせるのに対して、「have」は相手の同意がある上でやってもらう、という形になります。相手に何かをさせるのは一緒ですが、柔らかい表現になります。
例えば「私は弟に食事を買ってきてもらう。」などがそうです。私が弟に買うという行為をさせるわけです。
文章の作り方としては
I have my brother buy some foods.
となります。
let+人「人が~することを許可する」
使役動詞の「let」を使うことで「することを許可する」というニュアンスを出すことができます。誰かに何かを「させる」という点は同じなのですが、相手に「許可」を与えた上でさせるという点が違います。
例えば
I let him go there.
私は彼をそこに行かせた。
彼がある場所に行くことを許可した上で、させています。これが「make」だと彼はそこに行きたくないのに無理やり行かせるというニュアンスが出ますが、「let」だと彼に行っていいよという許可を出した上で行かせるわけですね。
またこの「let」は、「let it go」や「let it be」など、有名な歌のタイトルでも使われています。
これも許可のニュアンスが入っていて、「let it go」は「it=あるもの」が「go」している、自由に進み流れていくことを許可している状態を表します。つまり日本語で言う、「ありのままに」という状態なのですね。
また「let it be」も「it=あるもの」がその状態「でいる(be動詞)」ことを許可している。つまり「あるがままに」と訳しているわけですね。
また使役動詞「let」は会話の表現でも使います。よく使うのは
「私に教えてください。」という表現で
Please let me know.
とすることができます。これは直訳すると、
「私が知ることを許可してください」→「私に知らせてください。」
と言う訳になります。似たような言い方として
I will let you know.
あなたに知らせるでしょう。
という表現もあります。
これが使えると、単に「I will tell you」と言うよりもネイティブっぽい言い回しとなりますので覚えておくと良いでしょう。
まとめ
今回は英語の使役動詞の使い方をまとめました。「~させる」という表現ももちろんですが、「~してもらう」とか「~することを許可する」といった表現としても使え、覚えておくと会話表現が広がります。ぜひ練習しておきましょう。