よく英語を話せるようになるには、海外で生活することが一番だということが言われますが、ビギナーレベルの状態から始めて、海外にどれくらいの期間滞在すれば、英語を話せるようになるのでしょうか。
今回は、あくまで私の経験ではありますが、滞在期間での私の英語力の変化をまとめてみました。周りにいた日本人も多かれ少なかれ、同様の変化を遂げていたので、現地で英語を勉強したいと言う方にはぜひ参考にしてもらえればと思います。
ワーホリ前の状況
私は大学卒業後、社会人として3年間働いた後、1年間、ワーキングホリデー制度を利用し、カナダのトロントに滞在していました。学校で習う単語や文法はある程度勉強していたものの、会話をしたことは全くない、と言う状態からスタートをしました。
到着時
到着した時は、本当に全く話せませんでした。ホストファミリーへの自己紹介すら、スムーズにできなくて難儀したことを覚えています。現地に到着した翌日に、電車に乗ろうとしたのですが、改札への入り方がわからなくて、駅員さんに聞こうにも、言葉が出てこなくて質問ができない、買い物をしようとしても、レジのおばちゃんにビニール袋いる?と聞かれても理解できない、なんてレベルでした。
当然テレビをつけても何が話されているなんてことは全くわかりませんでした。町で配布されているフリーペーパーを読んでも、わからない単語が多すぎて1記事読むだけで30分近くかかるような状態からスタートしました。
1ヶ月後
自分の言いたいことだけは何度も使うので、文章を丸暗記して、一つのパターンとして言う、というような状態でした。言葉がスラスラと出る調子の良い日と、悪い日が自分の中に出てくるようになり、調子のいい日や相手が自分のペースに合わせてくれるような時だと、時々信じられないくらい、長い文章がでるような状態でした。(と言っても2文程度の文章でしたが。)
ただ、言いたいことを脳みそフル回転して言うことに精一杯なので、相手の言ってることを聞く余裕がないような状態でした。
3ヶ月後
自分の中では話せる表現が、そこまで1ヶ月の時と全く変化を感じられない、思ったより上達していないことで焦りを感じた時期でした。文章も事前に考えておかないと、すぐには出てこない状態は続いていました。ただ普段身の回りで話すような話題は、大体言葉にしたことがある、という時期になりますので、お決まりのことであれば言える、というような状態です。
リスニングは、今までよりも会話のパターン化されるので、なんとなく聞く余裕が出てくる感じでした。
半年後
この辺りの時期になると、日常生活において話題にするような事柄の会話はパターン化と経験として予測しながらスムーズなテンポで話せるようになってきます。中学生で習うような内容の文章ばかりですが、言いたいことは言えます。
また会話が決まったことは言えるようになるので、今まで話したことがないことを少しでも話そうと試みるようにしていました。
ただ、相変わらずテレビをつけても単語が拾える程度で、内容を推測しながら理解しているので、1年間と言うタイムリミットが迫っていることへの焦りを感じていました。
9ヶ月後
この辺りになると、自分が思ったことと会話のテンポが割と同時に発言できるようになってきていると思います。周りの人からも英語が上手になったね、なんていうことを言われ始めたのもこのころだったと思います。
テレビをつけても簡単なニュースがなんとなくわかるようになったり、キャスターが軽くおしゃべりしたことが聞き取れるようになってきた時期です。それまで自分に直接話しかけれられないと英語を聞き取れなかったのが、電車に乗っている時など、周りの人がおしゃべりしている話の内容がなんとなく理解できるようになってきます。また子供向けのアニメなどはパッとみてストーローがわかり始めるようになります。
12ヶ月後
最終的にはある程度どんなことを聞かれても、英語でパッと反応できるようにはなりました。発音などは上手ではないですが、いかにもな日本人英語からは脱却するように心がけていました。
15分程度の短いコメディであれば、回によっては理解できるというような状態で、最初、全くわからなかったテレビのニュースは、最後まで詳細を理解するのは無理でしたが、内容を見て大体の状況の把握はできるようになっていました。
ただ自分の英語力の足りなさというか、下手さもすごくわかるようにもなりました。できないことも多くあり、帰国前日に、携帯の解約を電話で行ったのですが、電話は聞き取りづらいこともあってスマートにはできませんでした、電話ごしの英語はまだ苦手だなと感じました。
まとめ
1年いて感じた結論としては、1年の滞在程度では、自分思ったことはある程度言えますが、機転を利かして好きなことが自由に言えるという状態にたどり着くのはなかなか難しいと思います。少なくても、もう1年くらいは必要だなと思います。でも確実に変化は出ます。
個人的に自分の気持ちを自然と言葉にできるようになるには、少なくとも半年はいた方がいいと思います。もちろん1ヶ月でも、3ヶ月でも、滞在することで段階的な変化はあります。ペラペラになるのは無理ですが、レベルアップを感じることは十分できます。
もしあなたが、英語の上達を目指して留学をしようか迷っているのであれば、上記のイメージを参考にぜひ積極的にチャレンジしてみてください。